2015年5月27日水曜日

 

小樽に行ってきました。5月の北海道は、新緑まぶしく、爛漫と花咲きみだれ
ていました。
「これからの小樽のキーワードは多様性。小樽の子どもたちが多様性意識とコ
ミュニケーション・スキルを持つことが最優先課題」との市の保健所所長さ
んの強い要望が、教育長を動かして実現しました。

 昼は、小学6年生のクラスで「多様性」と「気持ちのワーク」をやり、夜は教
育委員会の方々、学校その他市政管理職の方々75人を対象に「様性」ワーク
ショップ。参加型研修の方法を楽しんでいただきました。

詳しくは無料メールマガジンの最新号で。



2015年4月24日金曜日

平和行進はディネ(ナバホ)の土地を行く


                        十数年に訪れたグランドキャニオンで。

平和行進は、ナバホ居留地のツーバシティの市民会館まで15マイルを歩き、そこに泊めてもらった。夕食時に小学生のディネの少女が母親と祖母と一緒に来て、伝統的な踊りを踊ってくれた。衣装を2回も着替えていくつも踊りを披露してくれたので、私たちも一緒に踊った。

祖母は、今また大変なことがおきているのです、グランドキャニオン周辺のインディアン、ディネ、ホピ、ハバスパイ、ズニなどインディアンは、大企業と政府による新たな聖地への攻撃の事態に直面している、このことを緊急に世界に知らせてほしいと語った。
なんとグランドキャニオン・リゾート開発が、12千万ドル予算で始まろうとしているのだ。
                    http://savetheconfluence.com/


私たちの聖地で儲けようとする企業が政府と一緒になって次々とやってくる。
グランドキャニオンの底に向けて、ロープウエイとゴンドラを通し、ホテルを建設するというリゾート建設予定地は、周辺12のインディアン部族にとって最も大切な聖地、神話の発祥地、祈りの場所、精神的よりどころされてきたところ、赤いコロラド川とトルコブルー色の小コロラド川が合流するconfluence (合流点)だ。
ここには生命誕生の神話があり、インディアンの人々は今もここで祈りの儀式をする。
Indian people around the four corners oppose to $120million resort development at the sacred confluence of the Grand Canyon. The plan includes construction of hotels and escarade gondora to the bottom of the canyon. For Dineh, Hopi, Havasupai, Zuni and other Indian tribes , Grand Canyon, especially the confluence is where they give prayer to the sky, water, rock, bird, fish, clickets and their ancesters.


グランドキャニオンを訪れたことのある人は誰でも、悠久の年月が作り出した自然の壮大な美と神秘に衝撃を受けたにちがいない。わたしも過去3度訪れ、その度に深い感動に心身を洗われる。自然への敬虔な祈りのような思いを湧き立たせる特別な場所だ。
グランドキャニオンの底への旅は、何時間もかけて歩いて降り、ロバに乗って昇ってくるからこそ意味がある。ゴンドラとロープウエイとホテルのグランドキャニオンなど考えられない。

リゾート化に反対するウエブサイトには、世界中のグランドキャニオンを訪れた人々からの応援のメッセージがたくさん届いているという。


グランドキャニオンの底に住むハバスパイ族(碧青の水の人々)のメディスンマン、スパイ・ウオーター氏が、私たちのフラッグスタッフの宿泊先を訪れてくれた。ハバスパイ族は1000人ほどの小さな部族。もともとはキャニオンの上、広い地域に渡って住んでいたが、白人に追われてキャニオンの底に追い込まれた。
Mr .Supai Water visited us and talked about their continuous struggle against uranium mining, land reclaim, nuclear contamination of Colorado River and so on. He said “ we just want to be left alone”.





「 私たちの聖地で儲けようとする企業が政府と一緒になって次々とやってくる。
ウラン鉱の開発、石油の開発、コロラド川の汚染、奪われた土地の回収など、この35年間、政府と戦い続けてきた。わたしは自分がメディスンマンであることを外の人に言ったことはなかったが、裁判で、自然が開発で壊されるとわたしの聖職者としての仕事ができなくなること、ハバスパイの宗教と文化が脅かされることを訴えるために、公表した。わたしたちはほっておいてほしいだけなのだ。」

彼が来てくれた3日後のアリゾナ・デイリー・サン新聞に、「ハバスパイと環境活動家たちによるグランド・キャニオンの南でのウラン鉱採掘中止要求を、連邦判事が却下」という記事が載った。
Three days after he visited us, we read in a newspaper, Arizona Daily Sun  "Havasupai and environmentalists lose round in battle against uranium mine"



2015年3月6日金曜日

沖縄2月26日~3月3日



沖縄の3月はコスモス(秋桜)が花いっぱい。春の桜はすでに散っていました!!

那覇で3日間のKIDS YOGAのトレーニング。



那覇でのヨガ研修の後、辺野古のテント村へ2日間応援に。
美ら海水族館とは反対側の大浦湾。その白い砂浜とコバルトブルーの海の美しさに息をのみます。絶滅危惧種・ジュゴンの餌の海草(うみくさ)が広がり、世界一の規模を誇るアオサンゴ大群落、干潟、マングローブ林などの生態系が重層に支えあういのちの多様性の宝庫です。
ここで、県民が10万票の差をつけて示した意志に反して、米軍基地建設の強行が安倍政権によって着々と進行しています。(20148月の沖縄訪問のブログ参照)

大浦湾にはすでに辺野古埋め立ての巨大なコンクリートブロックが次々と打ちこまれており、沖縄県は潜水調査でサンゴが破壊されていることを確認しました。県がその調査を始めたことに、国は、管官房長官「現況調査を開始したことは極めて遺憾」、中谷防衛大臣「甚だ遺憾」と、県を批判しました。
35日の今日も、コンクリートブロックの打ちこみは平然と続き、抗議をした市民のカヌー5艇が海上保安庁に拘束されました。

非暴力の抗議の運動に対する米軍、日本政府の対応は今、日に日に強圧的になっていて、辺野古は緊急事態と言えます。そんな中でも沖縄の人々の運動は、三線演奏と歌と踊りと語り。

下の写真は、一週間前ゲート前の線を越えたということで米軍に拘束された山城博治さんが、建設準備の作業が進む現場の前で、抗議のスピーチ。 http://henoko.ti-da.net/

辺野古ではいくつもの素晴らしい出会いがありました。
30
年前の沖縄平和行進で辺戸岬から摩文仁まで歩いた時ご一緒した日蓮宗僧侶の黒柳上人が真っ黒に日焼けてもう一年以上もテント村でお太鼓を響かせていました。マングローブ林の干潟を、やんばるの夜の海辺を闊歩する女神・尚美さんも一緒に歩きました。


上の写真は、島袋文子さん(辺野古在住85歳)と基地ゲート前のテント村で、ツーショット!!   
暖かい頬でした。
「地獄のような沖縄戦」の生き証人です。4人の兄たちが防衛隊にとられてしまい15歳の文子さんは目の見えない母と10歳の弟を連れて、内臓の飛び出す死体をまたぎ乗り越え、死体が浮かぶ水たまりの水を飲み、戦火を逃げ惑った。
ひまわりのように大きな明るい笑い顔で「基地がなくなるまでは死なないよ」と眼を強く光らせて言われました。


平良啓子さん。80歳とは思えない凛とした美しさのおばさま。
高江の基地ゲート前の路上で会ったばかりなのに、私の手をとりながらご自分の話をしてくださる。
戦争中撃沈された疎開船『対馬丸』の生存者。9歳だった。
大人約800人、子ども約800人の乗船客のほとんどが水死。
「わたしは筏につかまって6日間漂流した。筏につかまった10人も一人また一人と力尽き流されていった。目を開けたまま筏の上に横たわるおばあさんが流されそうになるのを 私はしっかりと腕をつかんで、筏に引き上げては、流され、また引き上げて、をくり返した。目を開けているから生きているにちがいないと思っていた。自分が手を放したら流されてしまうと必死だった。
『もう亡くなっているから手を放しなさい』と周りのおとなに言われたが、怖くて手が放せなかった。おばあさんが流されていった光景が、今も、眼に焼き付いている。
最終的に大人3人と子ども4人だけが無人島に流れ着いて生き延びた。
 沖縄に戻ったら、こんどは、一緒に対馬丸に乗り、亡くなってしまった従妹の親から、『啓子が対馬丸に乗ると言わなければ、あの子は乗らなかった。どうして、啓子だけ、生き残っているのだ』と、自分の親が責められていた。
 この二つの出来事で、自分は加害者であると思って生きてきた。
無人島から生還したと思ったら、沖縄では地獄の地上戦が始まった。戦火を逃げ回って生き延びた。」
「日本のほとんどの都市が空襲で危険だったのに、なぜ国は沖縄から宮崎に疎開させようとしたのでしょうか?」と素朴な質問をわたしがすると、平良さんはこう言われた。
 「沖縄を日本本土を守る捨石作戦に使うために、兵隊をたくさん沖縄に派遣するにあたって、口減らしのために沢山の沖縄人が疎開船に乗せられて行ったんだよね。当時の自分は子どもだったから、そんなことも知らず、内地に行ったら雪がみられるとか、そんな気持ちで船に乗ったけどね。」
平良啓子さんの本「海鳴りのレクイエム~撃沈された疎開船『対馬丸』の奇跡の生存~」 
絶版でまだ読んでいません。

生存者で生き証人で、語り部で、反戦、非戦のいのちの守護神。平和とは自ら行動選択をして意志を示していくことと、体験を通して示してくださるあまりに貴重なお二人。
お会いできて光栄です。

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多様性(ダイバーシティ)人権啓発トレーナー養成講座


日米で過去20年間、2000人以上が受講されている伝説の研修です。今年はこれ一回限りです。
テキストは、ダイバーシティ・トレーナーの世界レベルの先駆者である森田ゆりが、25年前カリフォルニア大学主任研究員時代に開発した英文テキストの日本語版です。日本、米国のダイバーシティ研究の参考書として広く使われてきました。大学院の入試問題にも引用されています。

日時:2015年3月14~15日(土日) 10am~17時pm場所:新大阪 大阪市市民交流センターひがしよどがわ

講師:森田ゆり

対象:企業、行政の多様性(ダイバーシティ)人権担当者。多文化共生、男
   女共生の活動をされている方、ダイバーシティの理論と実際を学びた
   い方。参加型学習の理論と実践技術と具体的アクティビティ、ファシ
   リテーターのスキルとコツを学びたい人。優れた講師のノウハウ。


内容:
ダイバーシティ・トライアングル/参加型研修の4要素/トレーナー
   の7つ道具/アイスブレーカーの活用法/ダイバーシティとは何かを
   視覚で理解する/コミュニケーションとノイズ/多様性社会に求めら
   れるリーダーシップ/いくつもの多様性アクティビティを体験する/
   トレーナーのスキルとこつの練習


    ダイバーシティ・トレーナーの世界レベルでの先駆者である森田ゆ
   りが、25年前カリフォルニア大学主任研究員時代に開発した英文テキ
   ストの日本語版です。日本、米国のダイバーシティ研究者の間で参考
   図書として20年間広く使われてきました。大学院の入試問題にも引用
   されています。


定員:
50


参加費:20,000円(消費税込)

テキスト:「多様性トレーニング・ガイド:人権啓発参加型学習の理論と実
     践」(解放出版)+「エンパワメントと人権」(解放出版)

参加者のコメント例

  一生ものの学びでした。
  自分をこんなに見つめる研修はいまだ経験したことがなかった。
  職場で明日からすぐに使えるスキルと理論が満載。
  驚きの気づきの連続。
  自分の人生を変える礎とします。
  どんなテーマであれ講師として人前で話す人には必須の研修です。
  全国から集まる受講者の多様性に感心しました。
  研修で出会った人とは今もつながっています。

申し込み :森田ゆり 公式ホームページ
       http://www.9.zaq.jp/empowerment_center/





2015年2月17日火曜日

雪の降る日の手打ち蕎麦と味噌つくり

最高級のそば粉を使って蕎麦を打ちました。そば粉がいい香り! 力を入れて生地を廻し、折り返しながら10分ぐらいこねます。それを長くて細い棒を使って、猫のような手つきで大きな板の上で何度も伸ばします。蕎麦の切り方を先生に教えてもらったけれど、左利きなので断念。細く切った蕎麦をさっとお湯に通して、水で洗ってすぐ食べます。雪が降ってもどんなに寒くても手打ち蕎麦はざる。じっくり煮だした冷たくておいしいおつゆとねぎで、ああ、おいしい!!





そばを食べたら、今度は味噌作り。
大粒の青大豆を使いました。この豆の甘いこと。食感も普通の大豆とは大違い。一粒つまんだらあまりにおいしくて、次から次へと食べてしまった。
柔らかく煮た豆をつぶしたものと麹と塩を混ぜては、こねて。これがはるか○十年前の幼稚園の頃毎日やった泥遊びの手の快感と楽しさそのもの。そして次は楽しさを超えて興奮。こねたものを手のひらにハンバーグのようにのせては、みそ壺ヘ向けて思いっきり投げつけるのです。
最後に味噌のつまった壺を竹の皮でカバーして、これから8か月間は寝かします。蕎麦は作って即座に食べるのがおいしいですが、味噌は10月頃までおあずけです。






2015年1月28日水曜日

2015年1月29日

参議院議員の福島瑞穂さんからいつも届くニュースレターを見ていたら、自分の顔が映っていた。あれ、最近会ってないのにと思ったら、7年前の写真だった。土井たかこさん、五島昌子さん、福島さんと20085月の「9条世界会議」で撮った写真。こんな写真があったんだ。あの時、わたしたちは「背高女」グループで、2.5mの巨人女集団になって、平和行進をして世界会議の会場に入り人々を驚かせ、また優しい思いに導いた。そして会場内で背高女のパーフォーマンスをしたのを覚えている。

そういえば、ちょうど30年前、ナイロビの「第二回世界女性会議」で、土井たかこさん、五島昌子さん、中山千夏さんと4人でこんな感じの写真を撮ったことがあった。











今年はエンパワメント・センターの研修を横浜で何回か予定した。
その第一弾、ヨガとマインドフルネスを12425日の二日間実施。
その後、東京で、ふるーい友人知人と何十年ぶりかに再会した。


写真家の勝山泰祐氏から、写真集出版記念写真展の案内が届いた。東京で開催なので、どうせ行けないと思っていたが、レセプションの日ちょうど東京にいたので新幹線に乗る前の1時間、会いに行った。(下  勝山氏と)  うわ! 上の写真と同じ服着ている。





25年前、「聖なる魂」がノンフィクション大賞を取ったため、デニス・バンクスと日本各地で講演ツアーをした。その時、勝山氏が撮ったデニスと私の写真がその写真集の中に収録されていた。  すごーく疲れた顔の私。ほとんど眠らない毎日だった。





瀬戸内寂聴さんの得度剃髪の写真。すべてのメディアを排除して東北の寺に籠っていたときなので、勝山さん以外に撮影した人はいないという貴重な一点。







北富士忍草母の会の写真。江戸時代から忍草の人たちが山菜採取をしていた土地が陸上自衛隊北富士演習場となり、入会を禁じられたことに30年以上抗議し続けた女性たち。土地の返還と平和利用を訴えて、入会権の確立を主張し続けた。70年代の学生の頃、わたしが憧れた人たちだった。








無料メールマガジンmail magazinの申し込み http://www.9.zaq.jp/empowerment_center/



2015年1月4日日曜日

あけましておめでとうございます。



北カリフォルニアのオークランドで迎えた2015年の初日は、山の端一帯を薄桃色に、そして次第に黄金色にまぶしく輝かせながら昇ってきました。息をのむような豪華な元旦の始まりに、山に、空に、太陽に、深くふかーく合掌感謝するばかりでした。
2014年最後の夜は、近所のEast Bay Meditation Centerで大晦日をマインドフルネスの中間たち100人ほどと一緒に過ごしました。このコミュニティは人種、性、年齢の多様性をとりわけ大切にしているので、アフリカ系やアジア系アメリカンや、LGBTの人々がたくさんです。ベジタリアンフードの持ち寄りパーティ-で始まり、3人ずつのグループになって2014年の流し去りたいこと、2015年の抱負、スピリチュアルな成長への期待の三つをシェアしあいました。
その後真夜中のカウントダウンまで、40分の瞑想。100人の人々の凝縮した静かなエネルギーの中で新年を迎えました。



元日は、家族とエミリービル太鼓道場の餅つきパーティーに参加。20年前にわたしが子どもたちに太鼓を教えるために、師匠の田中誠一先生から許可をもらって始めた太鼓グループです。わたしが日本に移ってからは、音楽の才能豊かなスーザン・ホーンが指導を続けてオリジナル曲もいくつも持つ素敵な太鼓グループとして活躍しています。餅つきの後は、外で太鼓パーフォーマンス。古い友人との再会、新しい人との出会いのほっこりと暖かく嬉しい時間でした。 


                       森田        スーザン

さて、日本での今年のわたしの抱負の一つは、エンパワメント・センターの研修を、以前より少人数で開催し、理論、方法、スキルを確実に手渡していくこと。
特に1月と3月に予定している<多様性トレーナー養成>と<ファシリテーションのスキル>は、あらゆる分野で今、最も必要とされている方法です。1990年代のカリフォルニア大学研究員時代からアメリカと日本で25年間、毎年ずっと続けてきたこの研修を、わたしの後も続けて教えることのできる人が出てくることを期待して。


2015年の新しい出会いに 合掌





2015年 森田ゆり講師の研修案内

117日(土)新大阪     ファシリテーションのスキル研修:質問力とコメント力のスキルアップ~
31415(土日)新大阪   多様性(ダイバーシティ)人権啓発トレーナー養成講座

詳細は エンパワメントセンター森田ゆり のホームページへ